trade2の日記

2008/5/14(水)
サムソンとデリラという美容室

以前住んでいたところの近所に『サムソンとデリラ』という名前の美容室があった。
変な名前だなぁ。『ヒデとロザンナ』みたいだ。夫婦でやっているのだろうか、でも日本の名前じゃないし、妙な名前だよなと思っていたら、旧約聖書の中の登場人物なんだそうだ。うちはキリスト教じゃないので長らく知らなかった。しばらくしてわかったのはチェーン店らしくて結構店もあるようだった。

で、このサムソンとデリラの話とこの美容室の関係が微妙っていうのはもっと後になってから知った。

サムソンという人はアキレス腱のアキレスのように契約によって怪力をもらったが、お約束のように弱点があって、髪を切ると怪力がなくなるんだそうだ。で、『その秘密をだれにも漏らしてはいけない』、というのも契約内容に入っていたんだそうだ。まあ『秘密』である以上当然かな。

で、このサムソンが大活躍して敵がなぜ強いのか秘密を探ろうとして送り込んだのが絶世の美女のデリラ。

何べんかデリラの要求を拒んだサムソンだけれど、ついうっかり秘密を漏らしてしまう。で、デリラの仲間がサムソンの髪を切ったので、サムソンは無力になって捉えられ、目玉を抉り取られて鎖につながれたんだそうだ。



まあこの旧約聖書の話を流して読んでいくと、デリラという女の人がものすごい悪女である、というような感想を受ける。現に、映画や舞台でもデリラはものすごく悪い表現をされるようだ。
だけど本当にデリラは悪いのだろうか。

たまたまデリラは敵の斥候だったわけだけれど、サムソンは旧約聖書の登場人物だから神様と契約しているわけで、その契約主との契約を違えたわけだ。
思うに、相手がデリラでなくてもサムソンは契約主によって目玉を抉り出されていたんじゃないのかなと思う。

なので、私は悪いのはどう考えてもデリラじゃなくてサムソンだよなぁと思う。

でもやっぱ『サムソンとデリラ』っていう美容院があるのも日本ならではなのかなぁ。



BACKNUMBER


女の子お絵かき掲示板ナスカiPhone修理