耳中常聞逆耳之言、心中常有拂心之事、纔是進徳修行的砥石。若言言悅耳、事事快心、便把此生理在鴆毒中矣。

　逆境は人生お勉強になり、順境は人生の毒になる。人間逆境の時には現状をどう切り抜けようか必死になって頭をめぐらして働くだけ働こうとするのに、順境の時は何もしなくてもうまく生活がまわっていくのでそういう時の人間は本当に何もしないようです。例えば耳ざわりのいい誉め言葉でいつもいつもおまえは偉いね～と誉められ、偉いからほかの雑事は全部やるから勉強しなさいといって親や周りの人が自分の代わりに全部仕事をやってくれると、自分は偉いんだという思い込みだけは育って、ひとりでは包丁の使い方すら身に付けることができず、どのたんすに下着や靴下がしまってあるか探す気もない日々を過ごして、いつか放り出されることになります。お葬式の準備のときに自分の家の宗派がわからなくて呆然とします。これはよっぽどのお姫様お坊ちゃまでないかぎり必ず放り出されます。お坊ちゃまお姫様でもそういう家庭は権力争いが激しいので、いつお父さんが没落するかわかりませんが。

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